エストニアに移住する前、最初に考えていたのが、「日本より物価が安い国で生活したい!」
…そんな期待は淡くも打ち砕かれることになるとは知らずに。
今回はエストニア、特に首都タリンの物価事情を、Alexの経験ベースでご紹介していきたいと思います。
家賃
家賃:25,000円~
家賃に関しては、期待通りでした。いや、期待以上と言って良いでしょう。
相場感としては、シェアハウスで200EUR(26,000円)〜、ワンルームで300EUR(39000円)〜、1LDKで400EUR(52,000円)〜でしょうか。
※1ユーロ=130円 以下同様
ぼくは新市街の近くに住んでいるのですが、35平米の1LDKで家賃が約53,000円とかなり満足しています。全体的な相場感としても、日本の1/2~1/3ぐらいかと思っています。
ただ近年不動産価格がプチバブルのようになっていて、エストニア人の知人によると、家賃の相場も5年前に比べると20%~30%上がっているようです。
水道光熱費
水道光熱費:5,000円~20,000円
エストニアの冬は寒いため、セントラルヒーティングシステム(暖房)が整備されています。一方で夏は涼しいため、ほとんどの家庭にクーラーがありません。したがって、冬は高く、夏は安いという構造が出来上がります。
ぼくは夏の間は月50ユーロ(約6,500円)を支払っており、家賃と一緒に大家さんに払って、大家さんが供給会社に支払うという流れになっています。
食費
食費:15,000円~
そう、これが最大の罠でした。
エストニアの外食はめちゃくちゃ高いのです。特にランチ。ぼくはコンサル時代虎ノ門で働いていたのですが、虎ノ門のランチよりタリンのランチのほうが高額です。その割にはクオリティは落ちる…。
裏を返すと、日本の外食が安すぎるのかもしれません。
300円ちょっと払えば牛丼や蕎麦が食べられ、1,000円払えば一通りのものは満足に食べられる。しかも味はピカイチ。こんな国世界中探しても、日本しか無いのではないでしょうか。
スーパーマーケットの価格もそこまで安くはなく、1週間分の食材を買い込んで、約3,000円ぐらいかかっています。
上記の金額は基本自炊+週1外食のイメージです。勿論自炊すると食費は抑えられますが、ぼくの場合仕事の都合上ランチは基本外食ですし、日本の感覚で外食に行くと一瞬でお金が吹き飛びます。
交通費
交通費:3,000円〜
エストニアの素晴らしいポイントその1。まずタリン市民だと、公共交通機関が無料になります。SUICAみたいなICカードと、自分の国民ID番号を紐付けると、データベース上の居住地を参照して無料になる仕組みです。
そしてタリン市民でなかったとしても、交通費は激安なのです。タリン市内の交通機関が乗り放題のパスで、3日間5ユーロ(約650円)、5日間6ユーロ(約780円)、そして30日間23ユーロ(約2,990円)というお値段になっています。タリンでの1ヶ月の交通費と東京での1週間の交通費が大体同じぐらいといったイメージでしょうか。
通信費
通信費:2,000円
エストニアの素晴らしいポイントその2。本当に通信費が安いんです。
ぼくはSUPERというキャリアを使っているのですが、8ユーロ(約1040円)で、通話実質し放題、SMS送り放題、そして15GBのデータプランがついてきます。 通信制限は気にせず、足りなくなったらTOP UP(チャージ)しています。勿論月額制もあるようですが、価格帯は同じです。
SIMカードを買うのに本人確認等も必要なく、スーパーマーケットやキオスクで購入できるので、観光目的であっても絶対買うべきです。
インターネットを契約する場合は、月々15ユーロ(約1950円〜)となっています。これまたお手頃!
雑費
雑費:0円~
タリンは旧市街を中心に観光業も盛んなのですが、ヨーロッパの他の国と比べるとお手頃価格なのかな、と思います。友達が来た時に一緒に観光したりしているので、それに合わせて出費が増えていく感じですね。
また、ぼくの場合はよくサウナに行くので、それが大体1回8~10ユーロ(約1040円~1300円)かかっています。
その他
これらに追加して、僕は2018年1月の時点で日本に住民登録していたので、住民税を支払う義務もあります。金額を言うとお給料がバレるので言いませんが笑、それも結構重かったりします…。
また、日本に定期的に帰りたい場合は、航空券代も考えなければならないので、計画的な貯金が必要です。
1ヶ月の生活費
では上記をまとめて、1ヶ月の生活費を算出してみましょう。
家賃 25,000円~
水道光熱費 5,000円~20,000円
食費 15,000円~
交通費 3,000円
通信費 2,000円
雑費 0円~
最安で、夏に50,000円~、冬だと65,000円~です。
ただし、この金額は、シェアルームが前提で、基本的に外食もできないと思っていただいたほうが良いと思います。周囲の話を総合すると、生活レベルを維持したければ、日本の生活費の7割〜8割が相場です。
Alexの場合
ぼくの場合は、「衣食住で最も住が大事」という理由で、住む場所にはお金をかけています。(とはいえ家賃約53,000円ですが)
外食も少なくないです。仕事の都合上ランチは基本外食ですし、夜も人に会うことが多いので週3くらい外で食べています。(東京時代は基本毎日外食だったので、これでも結構抑えています笑)したがって食費は月40,000円〜ぐらいが基本線になります。(1日10ユーロ=1,300円の計算)
水道光熱費や交通費などは上述したとおり。ここはかなりお手頃ですね。
加えて、必要経費だと思っているオンラインサロン費、Amazonで購入する本、利用している有料WEBサービスなど諸々がかかります。
総合すると、イベントによって変動しますが月々大体15万円前後ぐらいの出費です。
加えて住民税がかかってきますので、負担は少なくありません。東京にいる時は大体月20万円前後で生活していたので、やはり生活費は東京の7割~8割といったところです。
まとめ
お金が全て、とは言いませんが、物価レベルは海外移住する上で一つの判断基準になるもの。エストニアは決して”めちゃくちゃ安い”というわけではありませんが、35平米の1LDKに住みながら、徒歩10分圏内で全てが完結することを考えると、QOLは高まっているのかもしれないな、と思っている次第です。
ただしエストニアで現地就職する場合はまた話が変わってきます。エストニアの給料事情はかなり問題なんです…。その話はまた別の記事で!
確かにエストニアの物価は安いですが、思ったほどじゃなかった!と思っているAlexでした。
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