突然ですが、ぼくは移動が嫌いです。
今この瞬間も、成田発モスクワ行きの飛行機での中で、発狂しそうになりながら筆をとっています。
ぼくはおそらく同世代に比べたら、ちょっぴり多く移動をしているはず。学生時代から長期休みは海外バックパック旅をしてきましたし、2016年には世界一周もしました。(ちなみに世界一周って案外移動距離稼げないです笑)
そんなぼくが「移動嫌い」なのもおかしな話ですが、何をどう頑張っても移動のことを好きになれないのです。このひたすら到着するまで我慢しなければいけない時間が辛すぎる…。
いや、確かにわかります。「移動の間の景色を楽しめば良い」とか「飛行機ってワクワクするじゃん」とかいう声はよく聞きます。それでもぼくにとっての限度は、電車で30分(通勤電車は15分)、飛行機で1時間。だからヘルシンキからタリン行きの飛行時間約20分のフライトがとてつもなく愛おしいのです。(とても揺れますが)
そもそもぼくは乗り物酔いする体質、というのもあるかもしれません。だから移動手段は、飛行機>電車>>>>>>バス=車 といった順で嫌いになっていきます。以前、ペルーのマチュピチュ行きのバンで4000m級の山々をウネウネ走りながら8時間も缶詰にされた時は本当に死にそうになりました。
え、お金を持ってれば解決する?
いやいや、たかだかフライト1本にファーストクラスは100万円ですよ?漫画喫茶のフルフラットシートで明かす数千円の一晩の方が身体的には快適じゃないですか。そう考えると、仮に大金を持っていたとしても、どうも費やす気にはなれんのです。
それでも、ここまで移動のことが嫌いでも、移動することによる恩恵が大きいのが、「移動」を憎めないところなんです。「クリエイティビティは移動距離に比例する」なんて高城剛さんの言葉もありますし、ぼく自身、エストニアに実際に行き、住み、働いているからこそ得られることは大きいと実感しています。移動すれば移動するほど、母国とは全く異なるカルチャーを感じることができるし、そういった経験を通して学べることってかなり多い。
だからぼくは大嫌いな「移動」を今こうやってしているし、これからも続けることでしょう。
でも、どこでもドア、とは言わないけど、より手軽に、よりクイックに移動できる手段がそろそろ出てきても良いんじゃないかなあ。結局移動スピードでここ50年でそこまで大きな変化が無い訳ですし。移動のハードルが下がった人間社会のことを想像すると、ワクワクが止まらないのです。
とはいえ、まずは一刻でも早くこの飛行機がモスクワ、そしてタリンに無事到着することを祈るばかり。早くこの窮屈な座席から僕を解放してください。
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